2011年11月12日土曜日

ハノイのこと その2

寛容。 、もしくは諦観。
いろんな見方があるけど、僕がハノイの人たちのことを誰かに伝えようとした時、こんな言葉が浮かぶ。

例えば車の運転。
外国人の僕から見ると交通ルールが無いように見える。信号もほとんど無く、合流、分岐の道では皆がそれぞれ我先に行きたい道に車を進める、反対車線を逆走なんてこともよく見かける。しかも、歩道はバイク置き場となっていて手押し車や自転車や歩行者も車道を行くし、ホントにルールなんてあったもんじゃない。

でも一見カオスのように見える交差点でも、ゆっくりではあるもののすべての方向に車やバイクがするすると進んでいく。車道を堂々と歩く手押し車や逆走バイクに怒る人もいない。そういう状況でも怒る人やイライラする人が少ないように思う。

これは不思議な感覚で、ルールがないのでルール違反を咎めないのか、自分もやるから相手も許すのか、はっきり分からないけど、とにかく、どんな人がいても責めない寛容さがあるように思う。
(当然のことながら全体の効率は落ちる。つまり市街地では皆スピードを出さない。出せない。ちなみに郊外では事故がかなり多いらしい。)

これは交通以外のいろいろな場面でも感じられて、良く言えば心が広くおおらか、悪く言えば自分に甘く怠惰。

日本人の感覚とはかなり違う、よなあ。
しかし世界的にみると、どちらかというと日本人のほうが変わってるような気がしないでもない。

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